ヒッチハイク日本一周6日目のお話し。

〈前回のあらすじ〉

 

友人の車が動かず京都へのヒッチハイクを決行。バイパスで奇跡的に拾ってもらいin京都。ヒッチハイカー達と出会い暇を持て余しナンパするも惨敗。

鴨川の河川敷、橋の下に午前3時チェックイン。無人受付、宿泊費無料、コンクリート製セミダブルベッドが魅力だ。旅疲れなのかナンパ疲れなのか分からない疲労感の中就寝。

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どうも、中の人です。遅れたブログを取り戻さんとするかのように、そしてもう一度頂いた恩を振り返るように更新中。札幌に来てカフェに篭りブログを書き、写真をレタッチし、宇治煎茶をすするという何とも間違った北海道の楽しみ方をしています。

 

ヒッチハイク日本一周 6日目のお話し。〉

 

安東、AM5:00起床。あーヤダヤダ、このガタガタと寒さで目がさめる感じ。荷物があるため深く眠れないこの感じ。どっかであったなこの感じ。あ、出雲大社か。

 

歴史は繰り返す。

 

野宿は厳しいって先日思い知ったばっかじゃん。しかも日本海に面した出雲大社といい鴨川の河川敷といいなぜか水辺を選ぶあたり安東は学習しないらしい。結局オールもどきになる野宿、良いことはない。

 

昨夜出会ったヒッチハイカー達と嵐山の温泉を目指すことに。実は3人の中で安東が最年長。 一個下、二個下...なんてこった。途中山を登ったが安東おじさんは「もうムリ!」「もう一歩も歩けない!」を連呼。何とも無様で情けない安東家長男21歳初夏の候。そして話せば話すほど確信に変わるのである。ヒッチハイクする奴は大抵どっかネジがぶっ飛んでいる。しっかりとブームに乗っかる嵐山。

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ヒッチハイカーは自然と手がこのカタチになるのであろうか。

 

湯の山温泉に到着、受付で荷物を預けた。マンハッタンのリュックサックにカメラ2台を入れたカメラバッグ、そして少年の心を宿したスケッチブック。

烏の行水と昔から定評のある安東、ひとつのお湯に3分と浸かった記憶はない。カップラーメンよりも、ウルトラマンのカラータイマーよりも僕はせっかちなのだろうか。いや違う、どこに価値を置いているかだと思う。僕は洗面器を置いたとき、館内を響き渡る音の余韻に浸る瞬間、ここに温泉や銭湯の価値を置いている。そうすると、じゃあお前は露天風呂には入らないのか!と沢山の批判がきそうだ。とんでもない、僕は露天風呂にだって3分未満は浸かることがある。なぜか、それは僕がもうひとつ価値を置いている部分を説く必要があるだろう。強いていうならゾーンにはなるのだが、足をお湯に突っ込んだ瞬間に分かる完全格上の熱さ。徐々に浸かっていくにつれ内股などの刺激に弱い部分に迫っていく。一度体制を立て直すためにもお湯から上がろうとする自分の本能アクションを押し殺し、肩まで浸かるこの一連の動作にも価値を置いている。自分でも何を言っているのか分からなくなってきたので、

 

まとめよう、温泉は最高だ。

 

帰りに荷物を引き取ると、スケッチブックにこんなものが。

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まとめよう、温泉は最高だ。

 

ヒッチハイカーの集いもこれにて解散。ありがとうな貴海、時雄。

 

さあ進もう、天山の湯の前を通る道路からヒッチハイクスタート。ここで新たな問題が発生した。旅を始めて6日目にして、初の雨とのご対面。雨は嫌いじゃないが、やはり旅という旗を背負っている以上非常に厄介な相手だ。雨宿りをしながら時折「京都南IC方面」の書かれたスケッチブックを掲げ、車をノックし続ける。40分ほど費やしただろうか、営業車のおいちゃんからOKサインをもらった。どの車の方々に伺っても「この道からじゃ無理だと思うよ、変えた方がいいと思う。」というニュアンスの言葉を頂戴していたのでめっちゃ嬉しかった。そして普段は道が違うと分かれば直ちに変更する僕だが、今回は聞く耳を持たずに粘って本当に良かったと思う。それは乗せて頂いた和田のとっちゃんとの出会いがあったからだろう。

和田のとっちゃん-安東小僧との年齢差、干支ふた回りは優に超えている。とっちゃんの直近二ヶ月程の日々は波乱万丈だ。先月までの総資産は実に100億円超え、そして今月は無一文。30年以上自分の会社を経営していたが、先月いっぱいで負債や多額の借金により全てを売り払い何もかもを無くしたらしい。でも最初言葉を交わす前から、何か不思議な感覚を覚えていたことに僕は気づいていた。初めて会った気が本当にしない。色んなお話をできた、自分の社会に対しての考えや安東的「他力本願」という言葉の素晴らしさ、世界を変えられる可能性があるならば。などを思いっきりぶつけてみた。まず僕が洗いざらい話したことによってとっちゃんも色んな話をしてくれた。考え方がかなり一致する。なんでも名作シリーズ「男はつらいよ」が大好きらしい。幸せ、そして他者貢献による幸福感や生きる意味についての話になったときに、寅さんの幸せについての一言が俺は好きなんだ。と教えてくれた一文を抜粋して紹介したい。

 

「何と言うかな、あー生まれてきてよかった。そう思うことが何べんかあるだろう。そのために人間生きてんじゃねえか?」

 

人それぞれだと言い切ってしまえばそれまでだし、僕の少ない人生経験の中に中々具体的なイメージは湧かなかったけど心に響いた。そしてやはり僕は「生まれてきてよかった」を追求し続けたい。そう思った瞬間だった。車の中での時間、金がねえから吉野家でもいいか?と資産を失って以来初めての外食を、貴重なお金を僕のために使ってしまうとっちゃん。本当にカッコよくて超リスペクトっす!家が今奈良らしいので帰りにもう一度会えたらなーと思ったり。ありがとうとっちゃん!!!

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そして次に乗せて頂いたのは馬飼野ファミリー。お父ちゃんとお話しながら子供たちとワチャワチャやってました。みなさん暖かい、高速のここなら次がきっと拾えるだろうという見込みが持てるPAまで送っていただきました、本当にありがとうございました!!!そして遺伝子はすごいなと改めて感じた瞬間でもありました。笑

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さあそしてPAで乗せて頂いたのは まさゆきさん、けいこさん御夫婦。なんだか安東家の祖父母にも似たような雰囲気のお二人。日本の人口が毎年減っていく中で福岡や東京が増加傾向にあったりするということは、すなわちその数だけどこかの県の人口が減っているということ。地方に行くほど減少の動きは止められない。福井県も80万人を切った話をしているときの横顔が少し寂しそうだった。息子が三人とも北海道、東京、熊本とそれぞれ離れていった話をしている時も。じゃあ今この瞬間に僕が返せることは何か。僕を乗せたことをめっちゃ楽しんでもらおう、それしかない。僕がアメリカに行きます!と高校に言い放って卒業して今もしっかり日本にいる話、アラブにいった話、人類皆リスペクトの話、野宿で死にかけた話。九州男児は僕を筆頭にお酒が強い男の集まりではないことなど何でも話した。最初は緊張されていた顔も徐々に自然な笑顔に変わった時、やっと僕もホッとした。福井県まで送ってもらい大きな声で感謝の意を述べた。本当にありがとうございました!!!

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ラインの内容が可愛いまさゆきさん。笑

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さすがに2日連続の野宿はしないと心に誓っている安東。ゲストハウスに泊まることにした。ここでも面白い出会いがある。到着し受付をしていると、「あら福岡からなんですね!しかもヒッチハイク!今日もう一人ヒッチハイクで福岡から来られている方いらっしゃいましたよ、しかも多分同い年!今ちょうどお食事に出られました。」絶対さっきの二人のどっちかだ。

 

15分ほど前に遡ろう。駅から近いゲストハウスに電話をしてみた。しかしプルルルルの羅列、一向に出る気配がない。受付終了?いやまだ夜の七時だぞ。そもそもこのゲストハウスまだあるのかすら不安になってきた。一回出向いてみて廃業していたらそのときやな。と現地に行ってみた。それらしき建物につくと玄関らへんに二人の男性陣と遭遇。「あのー、まだやってます?」と閉店ギリギリに個人運営の飲食店に入る時のような質問を彼らに投げかけてみた。「受付は多分中のあの人です。」なるほど、スタッフじゃなかったのね。

 

福岡で同い年でヒッチハイクで福井って絶対頭のネジがぶっ飛んでいるに違いない。笑 そう感じた瞬間ワクワクした。ということはまだそこにいるよね。こうも興味が湧いてしまうと僕はもうダメだ。受付の途中にも関わらず入り口を飛び出して「福岡っちゃろ!?メシ、俺も行くけん!!!」と、どこから来たのかが秒でバレる方言、迷惑極まりない声量での参加表明が完全ローカルな住宅街に響き渡る。ゲストハウスのお姉さんも「う、受付帰ってきてからでもいいですよ」と苦笑い。笑 「マジっすか!アザーーース!!!」と心からの感謝を大人としては間違った言葉遣いで伝えて飛び出した。朝から動いてばっかで疲れてるはずなのに若いなオレも。笑 三人で少し離れた居酒屋へ。

 

ここから正直あんまり覚えていない、要因は一つ。僕が圧倒的に、ほぼ一撃必殺で酔っ払う魔界より生まれし伝説のお酒、NIHONSHU(英語?ではSAKEで通じます)を流れで口にしてしまったからだろう。笑 覚えているのは福岡の同年代ヒッチハイカー二人と自転車で日本を何回のもかけて回っているおいちゃんの三人で熱い議論を交わしていたということ。二軒ハシゴの後ゲストハウスでも宅飲み開始。そりゃ記憶も飛ぶぜ安東。

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完全酔っ払いの図。ちょいちょい写真のフォルダにも謎の写真があるのでそちらも。きっと呑んだんでしょう。笑

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そのままベッドもあるのにこたつの中で就寝。酔っ払い最高、ぐっないFUKUI。

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福井のガールズたちを添えて、ちゃお。

 

 

 

 

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.北海道上陸!!!!!北海道feat.安東 で写真撮ってたら地元の人に「日が暮れるまでやってっと熊にくわれっぞー🐻」って言われた。恐ろしいぜ北海道。#ヒッチハイク日本一周 折り返し地点、札幌より発信中。#ヒッチハイク#日本一周#安東旅人ライフ#旅#北海道#函館と札幌間330km以上#広すぎる#駒ケ岳